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インナーサーキット、アウターサーキットの構造

 外断熱・二重通気工法【ソーラーサーキット】の特徴的な構造のインナーサーキットとアウターサーキットの構造を紹介します。家が完成してしまうと、この工法の特徴的な構造は見えなくなってしまいますので、建築途中の画像を紹介します。
尚、この工法(通気構造)は、鐘淵化学工業(株)[カネカ]とアルテの特許になっています。また、「外断熱・二重通気工法」は、登録商標で、カネカが保持しています(詳細は特許庁のホームページで参照してください)。


■アウターサーキット(外側の通気層のこと)
 このアウターサーキットは、ソーラーサーキットに限らず、他の一般的な外断熱工法でも実施されている通気層のことで、夏期の暑さ対応で熱気を放出する目的と冬期の壁躯体内の結露の原因となる水蒸気の放出する目的の二つにある。
また、アウターサーキットがあることで、サイディングなどの外装材を太陽直射熱に対して熱遮蔽板としての効果が発揮できるはずである。さらに、その下に断熱材が入っているので、熱を遮断できると考える。
 一方、冬期でも日射によって温まってくると、上昇通気となるはずであるが、下流通気となることはないだろうと思う(そうなってもいいことだと思うが、温度勾配が地表数メートルでは大気逆転現象?にならないし、躯体内部の空気の流れがそうなるとは限らないと思う?)。冬場でもサイディングなどの外装材との間に通気が取れるので、結露の原因になる水蒸気を放出するといったことで有効に働くらしい。

 外側の通気層は、大きく区分すると次の2種類となるが、両方とも軒下の接合部でつながる。
・基礎上部の土台部の外壁材側から通気取り込み、壁面を下から上に昇る通気層。
・軒下から通気取り込み、棟換気口につながる通気層。

断熱材の上には、胴縁(どうぶち)を縦に張ります。
横から断熱材と胴縁を見る。 横から断熱材と胴縁を見る。
真上から断熱材と胴縁を見る。
胴縁と胴縁の間と断熱材の下側の見える空間が
アウターサーキットである。
真上から断熱材と胴縁を見る。
胴縁と胴縁の間と断熱材の下側の見える空間が
アウターサーキットである。
黒いのは気密テープ 一部、2階より1階の方が少し面積が大きい
ので、こんな断熱材の入れ方が必要になる。
面倒な構造です。
こういうのを見ると、シンプルな総二階が
いいのではと思うところである。
内部から見てみました。(2004/01/18)
アルミ通気土台水切
外装材をつたわって落ちてくる雨水は、
土台の外側に落ちて水が切れる構造と
なっています。
通気土台水切の側面拡大写真
通気土台水切りの側面で解るように、
穴が開いているいます。穴が開いている
ライン上に立て張り胴縁を張ると、ここが、
アウターサーキットの土台部の通気導入部
になります。
通気土台水切部の胴縁
通気土台水切の断面構造 通気土台水切部の胴縁

 上記写真のように、完全に総二階にしないで、一部、2階より1階の方が少し面積が大きいようにすると断熱材の入れ方などなど手間が掛かり、面倒な構造になってしまいます。
この構造を美しいと思う人(見える人)(私か?)もいるが、施工する側にすれば、きっと大変なはずである。
この部分の床面積っていのは1階部を何坪も大きくした訳ではなく、台所のシステムキッチンとその後方のスペースを少し大きくとったことに起因しているので、それだけの意味しかないのである。
設計的には、総二階に見えるようにはしたくなかったという施主希望のことを尊重した設計ということになっているが。
こういうのを見ると、これから建てる人には、シンプルな総二階を提案したいと思うところです。〜〜〜それにしても、私は、この断熱材の入れ方の構造が好きです。

北面のアウターサーキット
(防風防水透湿シートに隠れているところ)
東面のアウターサーキット
(防風防水透湿シートに隠れているところ)
ベランダのアウターサーキット
(防風防水透湿シートに隠れているところ)
ベランダのアウターサーキット
(防風防水透湿シートに隠れているところ)



■インナーサーキット(内側の通気層のこと)
 このインナーサーキットは、ソーラーサーキットにしかない通気層のことで、室内居室と断熱材の間にある通気層のことをいいます。
説明図などを一見すると、居室の空間自体がインナーサーキットの通気層と勘違いし易いが、そうではありません。完全に、室内居室と構造的に分離されています。
 空気の流れは、床下ダンパーから通気取り入れして、小屋裏ダンパー(小屋裏ファンにする場合もある)から排出する通気の流れとなります。

小屋裏ダンパー(外側) 小屋裏ダンパー(内側)
床下ダンパー(外側) 床下ダンパー(内側) 床下ダンパーを操作して、内側に倒した状態。
つまり、ダンパー開状態。


 ★インナーサーキットを見る。

小屋裏ダンパー(内側)
インナーサーキットの最上部で、ここから
インナーサーキットの中を通気してきた空気が
出て行きます。
横梁にも少し通気用溝加工をしている。
勾配天井の場合、この加工が天井に達するまで
する必要がある。
窓等の開口部が無いところ、断熱材と
柱の間がインナーサーキットになります。
(室内側にはこの後、石膏ボードが張られので
室内とは分離されます。)
写真は、2階の勾配天井の立ち上がり部。
窓があると、通気層が窓によって、寸断して
しまうので、窓枠部、「まぐさ」に少し溝を作って、
通気をとるように細工します。
写真は、右側に窓枠上部がある部分。
窓枠部の通気溝加工
写真は、窓枠の上の部分。
窓枠部の通気溝加工
写真は、右側に窓枠下部がある部分。
窓枠部の通気溝加工
写真は、窓枠の下の部分。
インナーサーキットの中に、デジカメを突っ込んで
撮影してみました。
インナーサーキットの中に、筋交いもある。
こんなに通気スペースがあるので、風通しが
悪いということはないと思います。
1階天井部からの通気層です。
1階天井部、2階への通気層です。
1階の柱部
柱と断熱材とこれから張られる石膏ボードの
間でインナーサーキットが作られる。
1階の床部
基礎部へのインナーサーキット。
床下ダンパー(内側)
インナーサーキットの最下部で、ここから
インナーサーキットの中へ通気させる空気を
導入します。



■断熱材のカネライトが搬入されているところ
 全外面に貼るので、結構枚数が多いです。


最終更新日: 2004年04月18日 日曜日 16:48:07

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